2021/01/16 17:30
ざくろの旬は秋ごろです。
少しごつごつとした手触りで、香りはほとんどありません。中は鮮やかな赤の中に艶やかで透き通った赤い小さな実が凝縮しています。これほどまで強い鮮やかな色彩とそれを輝かせるみずみずしさを持つ果実は他にありません。
ざくろの乾燥させた樹皮は、体の中の寄生虫の駆虫薬として用いられてきました。
中国でも紀元前200年頃の漢王朝の頃から「安石榴」という名前で利用されてきた歴史があります。
イランやトルコでは有史以前から果樹として栽培されてきた果樹です。
また、日本の江戸時代に編集されている和漢三才図会(わかんさんさいずえ)という書物の中では、果皮が、口内炎、扁桃腺炎、うがい薬、下痢、利尿、帯下と一緒に記載されています。
現在は、生食されるほか、果汁をジュースとしたりグレナデンシロップ(ざくろのシロップ)などに使用されています。
■ザクロに含まれる主な栄養素
ビタミン類:ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、葉酸、ビタミンCなど。
ミネラル類:カリウム、亜鉛などを豊富に含んでいます。
(引用元:日本食品標準成分表2015年版(七訂))
ざくろの果実を赤くする色素は、ポリフェノールのアントシアニン。その他にも、エラグ酸やタンニンが含まれています。
また、オレイン酸やリノール酸などの脂肪酸、クエン酸などを含んでいます。
さらに、女性ホルモンのエストロゲンと言う物質に非常に良く似たエストロンが含まれています。
女性にやさしいフルーツと言われるのは、そんな理由からかもしれません。